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絵画ににじむ原爆への怒り 福山で被爆画家展

 被爆した画家で、二科会評議員も務めた増田勉さん(1916~2007年)の作品展が10日、福山市丸之内の市人権平和資料館で始まった=写真。原爆への怒りや、記憶の風化への警鐘がにじむ絵画15点が並ぶ。7月20日まで。

 「原爆風化-5」は、油絵の具を立体的に重ねて石を描いている。時が経過しても姿を変えない石に、原爆への変わらない怒りを込めた。「自画像」には、見開いた目とただれた唇に、原爆への憤りが感じられる。

 第一国民学校(現段原中)の教員だった増田さんは、建物疎開の作業中、生徒とともに爆心地から約1.5キロで被爆。生徒の多くが亡くなった。

 米国からの旅行中に訪れた大学教員リサ・ブラウンさん(33)は「悲しい気持ちになる」と見入った。一般100円、高校生以下無料。7月20日を除く月曜休館。(小林可奈)

(2015年6月11日朝刊掲載)

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