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広島で入市被爆の大内さんを訪問 福島で「核」と向き合う 盈進高生5人

■記者 武内宏介

 福山市の盈進高2年生5人が23日から、福島第1原発事故による放射能汚染が深刻な同県飯舘村の被爆者大内佐市さん(81)を訪ねる。広島で入市被爆し、再び放射線の危険にさらされる姿から核問題を学ぶ。

 大内さんは、原爆投下から2日後、衛生兵として広島市内で救護活動をした。現在は、原発事故の計画的避難区域内にある特別養護老人ホームで暮らす。

 計画では、生徒5人は引率の教員たち4人と車2台で出発。24日に避難区域外の川俣町で大内さんと対面する。宮城県の高齢者施設で奉仕活動などもした後、26日夜に福山市へ戻る。

 生徒は全員、平和や人権活動に取り組む同校ヒューマンライツ部の部員。5月下旬、大内さんのことを新聞記事で知り、長男秀一さん(62)と電話で連絡を取った。

 今後は、原発の廃止を訴える活動も計画する。現地を訪れる山本真帆部長(16)は「2度も放射線被害を受けるようなことがあってはならない。佐市さんの体験を学校で発表したい」と話している。

(2011年7月23日朝刊掲載)

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