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「放射線教育しっかり」 原医研・神谷所長 医師に講演 広島で学会

■記者 衣川圭

 日本医学教育学会大会が22日、広島市中区の広島国際会議場で始まった。福島第1原発事故を受け、広島大原爆放射線医科学研究所(原医研、南区)の神谷研二所長が「放射線障害―医学教育の中で伝えるべきこと」と題して緊急講演した。

 神谷所長は、全国の大学などで医学教育に当たる医師たちに、広島、長崎の原爆やチェルノブイリ原発事故で分かった放射線の人体影響などを紹介。「住民が不安を最初に相談するのは地域の医師。被爆国の医師がしっかりと放射線の知識を持てるよう教育する必要がある」と訴えた。

 この日はまた、米国や韓国と比べて少ない臨床実習時間など、日本の医学教育の世界標準との違いについての報告などがあった。

 23日は地域医療教育に関する討議のほか、午後4時からは市民向けに、同学会の名誉会長で聖路加国際病院(東京)の日野原重明理事長が講演(無料)する。

(2011年7月23日朝刊掲載)

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