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連載・特集

レンズはとらえた戦後70年 水の都ひろしま1959~60 街の営み 川とともに

 かつて広島には7本の川が流れていた。穏やかな水面は広島が復興する姿を映し出し、岸辺は市民に憩いの場を提供した。しかし、三角州の上にある広島は地盤が軟弱で、水害には極めて弱かった。そして川は何度となく牙をむいた。

 太田川放水路は西側の山手川を拡張し、東側の福島川を埋め立てて造られた。上流の水門の整備に加え、住民の立ち退きや漁業の補償問題などを経て、完成の日を迎えたのは、着工から30年以上も後の1967年のことである。そして、6本の川が流れる現在の姿となった。

 山手川に架かっていた旧旭橋は、約450メートル下流に架け直され、現在の三つのアーチを描く新しい旭橋となった。観音地区には広島空港(現広島ヘリポートなど)が完成。61年に供用開始され、広島の空の玄関口となった。

 国内では59年4月、皇太子(現在の天皇陛下)と正田美智子さん(現在の皇后さま)の「世紀のご成婚」に国民が沸いた。プロ野球界では、後に本塁打の世界記録を打ち立てる王貞治選手がデビューした。(村上昭徳)

(2015年6月17日セレクト掲載)

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