ニュース

　広島県廿日市市の市民団体「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県西部住民の会」は１７日、空母艦載機の米海軍厚木基地（神奈川県）から米海兵隊岩国基地（岩国市）への移転反対などを求める中谷元・防衛相宛ての要請書を、中国四国防衛局に出した。

　メンバー５人が広島市中区の広島合同庁舎を訪れ、担当者に手渡した。県内の低空飛行の目撃件数が５年連続で千件を超えている現状などを踏まえ、岩国基地の増強に「強い不安を抱かざるを得ない」と指摘。空母艦載機の移転撤回や低空飛行訓練の中止、滑走路の運用時間短縮を要請し、米国や米軍に働き掛けるよう求めている。

　中国四国防衛局の担当者は「２００６年の在日米軍再編ロードマップ（行程表）に基づき、地元の理解を得ながら（移転を）進めていきたい。低空飛行は地域住民に与える影響を最小限にするよう、米軍に引き続き働き掛ける」と回答した。

（２０１５年６月１８日朝刊掲載）