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ヨウ素剤の扱い指導 原発事故対応の配布控え 医師を対象 島根県が研修会

 島根県は、中国電力の島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故に備えた周辺住民への安定ヨウ素剤の事前配布について、医師たちを対象にした研修会を松江市内で開いた。

 27日から一部地域で配布する際の住民向け説明会を円滑に進めるため、14日から18日まで3回に分けて実施。安定ヨウ素剤に関する知識などを学んだ。

 18日夜は、松江市などの医師、薬剤師、保健師の約80人が出席。原子力安全研究協会(東京)内の放射線災害医療研究所の山本尚幸所長(53)が「ヨウ素剤は服用するタイミングが不適切だと効果がない。住民には指示を守るよう徹底してほしい」と注意を呼び掛けた。

 すでに配布を始めている愛媛県内の説明会の状況報告もあった。出席者は「ヨウ素剤をどこに保管するよう伝えればいいか」「妊婦には服用を勧めた方がいいのか」などと質問していた。

 県は27日に鹿島町の御津地区で、28日に同町片句地区で事前配布を始める。原発5キロ圏の住民約1万人への本格的な配布は8月以降になる見通し。(秋吉正哉)

(2015年6月20日朝刊掲載)

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