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ヒロシマ継承 書に決意 美鈴が丘高書道部員 文化祭で披露 「心響かせたい」

 広島市佐伯区の美鈴が丘高の書道部員が、平和のメッセージを障子にしたためた大作を作り20日、同校であった文化祭で披露した。被爆70年に合わせて企画。照明でメッセージを浮かび上がらせ、ヒロシマの心を受け継ぐ決意を幻想的に表現した。(胡子洋)

 作品は、縦約180センチ、横約90センチの障子を6枚組み合わせ、びょうぶのように立てた。「忘れてはいけない理由を忘れたくはない」「使命」―。画仙紙を張った1枚ごとに力強い筆致の文字を書き、大竹和紙で折った鶴も添えた。メッセージは部員23人が考えた。

 この日は、部員が平和への誓いを大書するパフォーマンスも披露。音楽に合わせ、縦約4メートル、横約8メートルの紙に「届けようメッセージ ヒロシマを語り継ぐのは私たちだと」などと筆を走らせ、来場者から拍手を受けた。

 同校に孫が通う廿日市市宮島町の自営業調子隆次さん(73)は3年前、被爆者の妻を亡くした。「若い世代にこの思いを持ち続けてほしい」と喜んでいた。

 部長の3年村上葵さん(17)は「広島に生まれた一人として、多くの人の心に響いてほしいとの願いを託した」と話していた。

(2015年6月21日朝刊掲載)

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