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反核 記憶つなぐ 広島市中区でフォーラム 400人集う 若者と被爆者 対話

 被爆の記憶の次世代への継承を考えるフォーラム「ヒロシマを、つなぐ。」が21日、広島市中区の広島国際会議場であった。被爆70年の節目に、若者が被爆者と対話する機会をつくろうと、県被団協(坪井直理事長)と連合広島が主催し、約400人が参加。核兵器廃絶へ仲間の輪を広げることを誓った。(明知隼二)

 中高生や被爆2世のパネリスト5人と被爆者3人が登壇した。核兵器廃絶の署名を集めている盈進中3年高橋悠太さん(15)=福山市=は「小さな活動だけど、地道に仲間を増やしていきたい」と力を込めた。「被爆した人より60歳下の僕らだからこそ、体験をもっと教えてと踏み込める」と被爆体験の継承にも意欲を見せた。

 「体験のない自分でいいのかと常に葛藤している」。平和記念公園(中区)でガイドをする村上正晃さん(22)=西区=は継承の難しさをにじませた。被爆者で元原爆資料館長の原田浩さん(75)=安佐南区=は「百人百様に人生を変えた被爆体験の重みを共有し、共に核兵器廃絶に歩みたい」と言葉を掛けた。

 フォーラムの企画に携わった広島大4年の福岡奈織さん(22)=安芸区=は「今後も若者と被爆者の対話を深める機会を設けたい」と語った。

(2015年6月22日朝刊掲載)

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