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平和貢献 軍事力行使だけでない ラモス・ホルタ氏 広島講演で強調 ノーベル平和賞受賞者

 ノーベル平和賞受賞者のジョゼ・ラモス・ホルタ東ティモール前大統領たち4人が国際平和への方策を考える講演会が22日、広島市中区の広島国際会議場であった。ラモス・ホルタ氏は、平和貢献について「軍事力の行使だけでなく、医療やインフラ整備など各国ができる支援をすればいい」と強調した。

 昨年6月まで国連事務総長特別代表だったラモス・ホルタ氏は日本の集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法案に触れ、「重要なのは、日本がどう世界の紛争解決の支援ができるかだ。決めるのは国民自身」と指摘。「(医療などの)後方支援での平和維持活動も一つの支援の形」と述べた。

 講演会は、平和や環境問題などの政策提言に取り組む一般社団法人が主催し、約30人が参加。三重大の児玉克哉副学長や広島市の秋葉忠利前市長、国連大学の武者小路公秀元副学長も登壇し、それぞれ被爆70年を迎えるヒロシマ・ナガサキからの平和発信の重要性などを訴えた。(和多正憲)

(2015年6月23日朝刊掲載)

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