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社説・コラム

ピープル 福山暁の星女子高1年脇原華怜さん・広島市立大1年中村祐理さん 核廃絶の願い 若者が世界に

 「若者の願いを世界に訴えることが、平和への第一歩」と力を込めるのは、第18代高校生平和大使に決まった福山暁の星女子高1年脇原華怜(かれん)さん(16)=福山市西深津町。第17代を務めた広島市立大1年中村祐理さん(18)=広島市安佐南区=とともに、福山市役所に羽田皓市長を訪ねた。

 脇原さんは幼い頃から、被爆者の祖母(74)の体験を聞いてきた。「核兵器廃絶のために何か動きたい」と思っていた。市民ミュージカルの劇団員仲間だった中村さんの活動を知って刺激を受け、平和大使を志願したという。

 被爆70年。核兵器をめぐる世界情勢が不透明な中、廃絶に向けた取り組みに福山と被爆地広島市との温度差も感じる。「日本全体ではもっと差がある。まずは国内で思いを高めないと、世界に広げられない」

 核兵器廃絶を求める署名運動に取り組み、8月にはスイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れる。中村さんは「今後の活動のよりどころになる体験ができるはず」とエールを送る。

(2015年6月23日朝刊掲載)

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