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『フクシマとヒロシマ』 放射線研究で連携 

■記者 下久保聖司

広島・福島大 協定に調印 環境浄化など探る

 広島大と福島大は28日、福島第1原発事故を受け、放射線が健康や社会に与える影響、放射性物質の除染などの研究で連携する協定を結んだ。被爆地の蓄積を生かすのが狙い。福島大は同日、長崎大とも同様の協定を締結した。3大学は適宜連携するという。

 福島大が測定した放射線観測データを生かしながら、復興に向けた環境浄化の方法などを研究する。教職員や学生の交流も計画している。

 この日、福島市で調印式があり、3大学の学長が出席。広島大の浅原利正学長は「未来を担う子どもの育成支援や学生の教育とケア、放射能汚染からの回復を目指す」と強調した。

 福島大の入戸野修学長は「復旧、復興は放射性物質の除染なくしては進まない。放射線が健康や社会に与える影響について、教育研究拠点づくりを進めたい」と述べた。

(2011年7月29日朝刊掲載)

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