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原爆オペレッタ 平和願い高らか 広島市東区の小中生、8月披露

 広島市東区の牛田公民館で活動するグループ「子どもオペレッタ」の小中学生が、少年の死を通して原爆の悲惨さを訴える絵本を題材にしたオペレッタの練習に励んでいる。被爆70年に合わせ、8月に同公民館である「ピカドンたけやぶ音楽祭」で披露する。

 脚本は、建物疎開中に被爆死した折免滋さん=当時13歳=と母シゲコさんをモデルにした「まっ黒なおべんとう」をアレンジ。原爆投下後に滋さんの亡きがらと、黒く焦げた弁当箱を一緒に見つけたシゲコさんの悲しみを、オリジナルの歌を交えて表現する。

 グループを指導する音楽講師沢田及子さん(46)=東区=が脚本と歌詞づくりを担当。エリザベト音大講師の坪北紗綾香さん(33)=西区=が曲を作り、約40分のオペレッタに仕上げた。

 出演するのは7~14歳の女子12人。昨年11月から週1回、公民館の練習室で、歌やせりふの練習を続けている。リーダーの早稲田中1年中野雪菜さん(13)は「劇の参考にするため原爆資料館を全員で訪れたり、脚本を読み込んだりする中であらためて戦争はひどいと感じた。平和を願う気持ちを歌に込めて伝えたい」と話している。(原未緒)

(2015年6月24日朝刊掲載)

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