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風力発電事業化 前向き 上関町長 要望受け検討を再開 山口

 上関町の柏原重海町長は24日、上盛山(同町長島、314メートル)での風力発電機建設構想の事業化に向けて検討を再開する考えを町議会本会議で明らかにした。町議全員の賛同を得られていないことを理由に「一時保留」としていた。依然として町議1人が反対しているが、構想推進の要望が住民から複数寄せられたためとしている。

 中国電力の上関原発建設計画が凍結状態にある中、観光振興や売電収入による自主財源確保を目的に、出力2千キロワット級の風力発電機2基を設置する構想。2基で年約2億円の収入を見込む。3月に構想を公表したが、町議9人のうち原発推進派の1人が反対。町は事業着手を保留していた。

 構想は、展望台がある山頂への接続道を整備し、回遊性を高める狙いもある。総事業費の試算は約20億円。町総合企画課によると、商工業や建設業などでつくる町内の5団体と1個人から事業化の要望があったという。

 柏原町長は「各団体から要望をいただいた。保留を再考するのも首長の役割」と述べ、事業化に前向きな姿勢を示した。(井上龍太郎)

(2015年6月25日朝刊掲載)

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