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原爆小頭症を支援 「きのこ会」半世紀 広島 総会で活動回顧

 原爆小頭症患者や家族たちでつくる「きのこ会」が27日、結成50年を迎えた。広島市東区で総会を開き、広島、廿日市、三次市の患者9人を含む計44人が出席。半世紀の歩みを振り返り、今後も支え合うことを誓い合った。

 冒頭、参加者全員で黙とうし、これまでに亡くなった患者や家族、支援者を追悼した。患者の兄がいる長岡義夫会長(66)=安佐南区=は「患者は20年しか生きられないとも言われた。少しでも長く生きることが、核廃絶へのメッセージにもなる」とあいさつした。

 続いて、被爆から20年以上たっても支援を受けられなかった患者の歴史などを伝える映像を見て、50年の活動を振り返った。二つの広島県被団協が寄せた、核兵器廃絶を願うメッセージも紹介された。

 小頭症患者は妊娠初期の母親の胎内で被爆し、生まれつき知的、身体障害がある。きのこ会は1965年のこの日、患者6人と家族が結成した。国が認定した患者は昨年3月末時点で、全国に20人いる。(菊本孟)

(2015年6月28日朝刊掲載)

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