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杉原千畝氏に学ぶ勇気 福山ホロコースト記念館20周年 ビザ資料紹介 記念シンポに市民70人

 福山市御幸町のホロコースト記念館で27日、外交官杉原千畝氏(1900~86年)について学ぶシンポジウムがあった。ナチス・ドイツの迫害を逃れたユダヤ人にビザを発給し、約6千人を救った功績を、市民約70人が学んだ。(安部慶彦)

 杉原千畝記念館(岐阜県八百津町)の国枝大索館長(57)が講演。駐リトアニア領事代理だった杉原氏が、ユダヤ人に日本通過を認める「命のビザ」を発給した資料を紹介した。

 一連の資料は2017年、国連教育科学文化機関(ユネスコ)記憶遺産への登録を目指していると説明。「杉原の功績は世界で熱心に伝えられている。さらに多くの人に広めるきっかけにしたい」と話した。

 続いて、ホロコースト記念館の大塚信館長(66)と対談。国枝館長は「誰にでも、人のためにできることはある。良いと思ったことを実践してほしい」と呼び掛けた。

 同館の開館20周年記念行事。7月4日午後2時からは、杉原氏の義理の娘で、NPO法人「杉原千畝命のビザ」(東京)の杉原美智理事が講演する。

(2015年6月28日朝刊掲載)

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