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原水禁・協系世界大会 広島大会が閉幕

■記者 城戸収

 原水禁国民会議系と日本原水協系の2つの原水爆禁止世界大会は6日、広島での議論を締めくくる集会を、それぞれ広島市中区で開いた。いずれも2010年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議を強く意識し、運動強化を呼び掛けた。ともに7日から、長崎市に舞台を移す。

 原水禁などの集会は中国新聞ホールであり、約900人が参加。広島大会を総括した大会実行委の福山真劫(しんごう)事務局長は、米原子力空母の横須賀母港化の撤回や対話による北朝鮮核問題の解決などを訴えた。

 最後に、被爆者の実態を反映した原爆症認定基準の改定などを求めた「ヒロシマ・アピール」を採択した。

 広島グリーンアリーナであった原水協系の集会には、約7500人が参加した。原爆症認定集団訴訟の原告らが訴訟の早期解決などをアピールした後、海外代表らが核兵器廃絶に向けて連携を強化する決意を表明した。

 NPT再検討会議に向けた世論の盛り上げと力の結集を求める「広島からのよびかけ」を決議し、集会を締めくくった。

 2つの大会とも、2年後に迫った再検討会議をにらみ、具体的行動の出発点と位置付けた。原水禁は連合、核禁会議とともに署名を中心としたキャンペーンを統一して展開することを合意。原水協も6日の集会で、核保有国を中心に核兵器禁止・廃絶条約の交渉開始などを求める国際署名を始めることを確認した。

(2008年8月7日朝刊掲載)

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