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広島で母親大会開幕 被爆地で初 「反核」の原点を再確認

■記者 森田裕美

 被爆地で初めての「日本母親大会」が30日、広島市中区の広島グリーンアリーナで幕を開けた。女性たちの反核の強い訴えから始まった運動の原点を振り返り、参加者が意見を交わした。

 大会は57回目。全国から約8500人が集まった。全体会で実行委員会メンバーが「半世紀余り前、米国のビキニ水爆実験に衝撃を受けた母親たちが生んだ運動」などとあいさつし、被爆地での開催の意義を語った。

 広島の被爆者や、東日本大震災と福島第1原発事故の被災者たちが相次ぎ、発言。福島市からの参加者は「放射線から市民を守る行政の取り組みはまだまだ遅れている。避難したくても生活のため逃げられない人も多い」などと実情を訴えた。

 全体会では「子どもたちに明るい未来を手渡すため力を合わせよう」と核兵器廃絶や原発からの撤退を訴えるアピールを採択。記念講演や反核劇の上演などもあった。

 大会は31日まで。最終日は、中国新聞ビルなど広島市内5カ所を会場に約50のテーマでシンポジウムや分科会を開く。

(2011年7月31日朝刊掲載)

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