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「プルサーマルが前提」 島根2号機 知事、計画状況で見解

 島根県の溝口善兵衛知事は30日、再稼働の前提として原子力規制委員会の審査を受けている中国電力島根原子力発電所2号機(松江市鹿島町)について、「プルサーマル使用を認めた国の設置変更許可は、現時点でも法的な効力を有している」との見解を示した。

 この日の県議会一般質問で答えた。2号機のプルサーマル計画の状況を問われた知事は「許可を取り消せるのは、許可を受けずにした場合や、保安規定の変更命令に違反した時だ」とし、規制委の審査はプルサーマル使用を前提に実施されているとした。

 そのうえで「再稼働については、規制委の審査終了後、国の説明をよく聞いて、総合的に判断したい」と述べ、理解を求めた。

 2号機で、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を燃やすプルサーマル計画については、2008年に中電が国から許可を受けたが、11年の福島第1原発事故の後、先行きが不透明となっていた。

 中電島根電力原子力本部は「プルサーマルは既に地元の了解を得ているが、次に動かすときにはMOX燃料を使うつもりはない。地元に説明した上で対応すべきだと思っている」としている。(川井直哉)

(2015年7月1日朝刊掲載)

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