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被曝・食の汚染学ぶ 日本母親大会が閉幕 広島

■記者 森田裕美

 「日本母親大会」は31日、広島市中区の県立総合体育館など5会場で47分科会を開き、閉幕した。福島第1原発の事故を受け、被曝(ひばく)や食の放射能汚染をテーマにしたシンポジウムに注目が集まった。

 「核兵器廃絶のために 世界のヒバクシャとともに展望をきりひらこう」と題したシンポには約100人が参加。ビキニ水爆実験で被災した高知県の漁船の実態調査を続けてきた同県宿毛市の元教員山下正寿さん(66)は、事故後調査に出かけた福島県郡山市で放射線量が高い地域の住民が危険性をほとんど認識していない現実を紹介した。「復興も急務だが、被曝の知識をしっかり持たないとさらにヒバクシャを増やすことになる」と述べた。

 分科会全体では約8500人が参加。ほかにも育児や教育、女性の地位向上など母親をめぐる問題について意見を交わした。

(2011年8月1日朝刊掲載)

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