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[いくさの記憶] 平和への努力 戦没者に誓う 呉市合同慰霊式

 戦没者や空襲の犠牲者を悼む広島県呉市の合同慰霊式が30日、中央の市文化ホールであった。

 参列した約800人が、日中戦争から太平洋戦争までの戦没者たち約1万7千人の冥福を祈り黙とう。市遺族連合会の増原尋美会長が「悲しみの歴史を繰り返すことのないように世界平和のために一層努力を重ねる」と追悼の辞を述べた。

 続いて呉高(阿賀中央)の1年向美桜さん(15)が「いまの平和が戦争で失われた多くの犠牲の上に成り立っていることを忘れてはいけない」と平和の誓いを宣言。参列者は祭壇に菊の花を手向け、手を合わせていた。

 同市豊町の奥朝志さん(88)は、戦地で病死した兄をしのび「70年たっても悲しみは癒えない。誰にもこんな思いをさせたくない」と願っていた。(小笠原芳)

(2015年7月1日朝刊掲載)

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