×

ニュース

8・6 三良坂式典に市長参列 合併後初「死没者に弔辞述べる」

■記者 桜井邦彦

 三次市の増田和俊市長が6日朝、同市三良坂町の三良坂平和公園で営まれる原爆死没者追悼式典に参列する。三良坂平和を願う会が20年続ける式典には、同会会長でもあった旧三良坂町長が2004年の市町村合併まで出ていた。合併以降で、市長が参列するのは今回が初めてとなる。

 増田市長は「三良坂は旧町時代から平和のまちづくりを進めてきた」と、式典の重みを指摘。「原爆死没者の冥福を祈り、弔辞を述べたい」と参列を決めた思いを語った。

 式典は午前8時に開始。広島市中区での平和記念式典に合わせ、原爆投下時刻の8時15分に黙とう。「母と子―わたす像」に花や折り鶴を手向ける。

 同町は合併前、町内の団体で平和を願う会を結成。同公園や三良坂平和美術館を整備するなど、「平和」発信に力を入れてきた。

 増田市長は、三次市原爆被害者協議会による5月半ばの要望などをきっかけに参列を検討していた。

 同協議会は、被爆者が高齢化して6日朝に広島市まで出向くのが難しくなりつつあるとして、市主催で三良坂で式典を開催するよう併せて求めたが、市側はことしは見送った。

(2011年8月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ