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被爆死815人 遺族発見を 広島市 全国に名簿発送

 広島市は3日、中区の平和記念公園にある原爆供養塔に納められた原爆死没者の遺骨のうち、名前が判明しながら引き取り手のいない815人分の名簿を全国の自治体などに発送した。16日から10月30日まで張り出してもらい、遺族たちが名乗り出るのを待つ。

 名簿はB1判で1枚。「遺族を捜しています」と呼び掛け、五十音順に名前を書き連ねている。住所や年齢、被爆時の在籍校など手掛かりも記載する。市役所で、原爆被害対策部調査課の職員2人が1枚ずつ封筒に入れ、全都道府県や市町村、被爆者団体など1977カ所に送った。

 市は1968年に名簿の公開を、75年に全国発送を始めた。これまで845人の遺骨を遺族たちに引き渡したが、2010年4月の1人を最後に途絶えている。名簿は市ホームページでも16日に公開する。(高本友子)

(2015年7月4日朝刊掲載)

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