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被爆2世5人 初の入会 原爆被害者協の油木・豊松支部 核廃絶へ力結集 あす総会 広島県神石高原

 神石高原町原爆被害者協議会の油木・豊松支部に初めて被爆2世が入会する。同支部が、会員の高齢化が進む中、活動の継続のため2世の会員を募集し、5人が応じた。同支部は5日に本年度の総会を開き、役員や事業計画を決める。(小林可奈)

 同支部は2011年、油木支部と豊松支部が合併して発足した。油木、豊松両地区で30年ほど前に計135人いた会員は、14年4月の総会時点で、約5分の1の28人まで減少。この総会では解散も議題に上がり、結論を保留していた。

 山本剛久支部長(71)はことし3月、被爆者や2世の援護を国などに訴える上で、会の存続は必要とし、2世に入会の働き掛けを始めた。その結果、5人が入会を希望した。福山市で被爆者団体が解散した後、2世が会長を務める別の団体が4月に発足し、活動を始めたことも後押しになったという。

 会員になる2世の一人でNPO法人理事長の三原豊さん(66)=同町油木=は「平和や核兵器廃絶を訴えていく上で、地域から被爆者団体がなくなってはいけないと思った」と話す。

 同支部は今後の事業として、被爆者の健康管理や福祉などをテーマにした勉強会や被爆証言を聞く会の開催、他の被爆者団体との交流などを検討する。山本支部長は「一緒に歩んでいく仲間が増えて心強い。2世の会員がさらに増えてほしい」と願っている。

(2015年7月4日朝刊掲載)

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