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高校生に継承 古里の8・6 向原で原爆死没者慰霊式

■記者 椎木一郎

 原爆死没者慰霊式が1日、安芸高田市向原町の丸山公園の慰霊碑前であった。「県高校被爆二世教職員の会」と同町の高校生ピースボランティアの主催で、被爆直後、同町に運ばれて亡くなった犠牲者の冥福を祈った。

 式典には向原、可部、高陽の3高校の生徒や現・元職の教職員、住民たち約30人が出席した。

 向原高3年でピースボランティア代表の田原早紀さん(17)が「被爆者から被爆の実相を正しく聞き取り、語り継いでいきたい」と追悼の言葉を述べた後、参列者は慰霊碑に折り鶴や白菊を供えた。

 この後、近くの向原若者センターで「≪もう一つの8・6を考える≫集い」を開き、高校生は当時の時刻表を基に芸備線で負傷者が運ばれてきた状況を学んだ。

 被爆3世の高陽高2年向井康貴君(16)は「参加したのは初めて。多くの被爆者が向原に運ばれて亡くなったのがよく分かった」と話していた。

(2011年8月2日朝刊掲載)

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