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10年ぶり 広島二中の鎮魂歌 あす

 被爆70年に合わせ、男声合唱団「広島メンネルコール」が5日午後2時から、旧制広島二中(現観音高)の原爆犠牲者を悼む合唱曲「レクイエム碑(いしぶみ)」を中区のJMSアステールプラザで10年ぶりに上演する。同合唱団が45年前に初演し、節目の年に披露してきた。初めて被爆ピアノの調べに歌声を乗せる。

 レクイエムは、同校の悲劇を描いたテレビドラマに感銘を受けた当時の合唱団代表者が広島二中の1年322人を追悼するため、同校出身者に作詞作曲を依頼した。生徒たちを襲った原爆を表現した「爆発」、逃げ惑う姿を描く「川の中で」など全9楽章からなる45分間の大作だ。

 1970年の被爆25年に完成し、30年、50年、60年の節目に歌い継いできた。当日は元団員を含む約80人が、被爆ピアノの演奏に合わせて歌う。入場料千円。合唱団は「平和への思いを込めた特別な曲。多くの市民に聴いてほしい」としている。(和多正憲)

(2015年7月4日朝刊掲載)

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