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原爆の悲惨さ 間近に感じる 独参院議長が見学 広島の平和公園

 ドイツ連邦参議院のフォルカー・ブフィエ議長が4日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、原爆資料館と原爆ドームを見学した。

 原爆慰霊碑に花を手向けた後、志賀賢治館長の案内で資料館を巡った。原爆投下直後の市街地の模型や黒焦げになった弁当箱、白血病により12歳で亡くなった佐々木禎子さんの折り鶴などを約1時間かけて見た。重いやけどを負った人々の写真の前ではため息をつき、放射線が人体に及ぼす影響について質問した。

 芳名録に「原爆の被害者に心からの冥福を祈る」と記帳。「被爆当時、広島の人たちがどれだけ悲惨な状態だったかがよく理解できた。核兵器廃絶に向けた世界の動きを後押ししたい」と語った。

 ブフィエ議長は首相を務める同国ヘッセン州の経済・学術訪問団を率い、大学教授や企業経営者と1日から5日までの日程で来日。2日には安倍晋三首相と面談した。(有岡英俊)

(2015年7月5日朝刊掲載)

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