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被爆電車で聞く 「あの日」の惨状 ビナードさん 体験記朗読 広島

 広島電鉄の被爆電車に乗って平和の大切さを学ぶ催しが4日、広島市であった。小学生と保護者たち計約70人が参加し、ボランティアたちから被爆前の街の様子や原爆被害の惨状について聞いた。

 広島駅から広島港を経て鷹野橋電停に向かう約10キロ区間。原爆資料館ピースボランティア横光美里さん(73)=安佐北区=が、被爆建物として残る旧陸軍被服支廠(ししょう)など戦時中の沿線の軍需施設を解説した。

 続いて詩人アーサー・ビナードさん(48)=中区=が電車内で被爆した男性の体験記を紹介。「衝撃で意識を失った」「気づいたら真っ暗闇」などと直後の状況を読み上げ、親子が聞き入っていた。

 被爆の瞬間に想像を巡らそうと急ブレーキも体験した。戸坂小3年竹林玄明君(8)は「原爆は大変な被害を起こすと感じた」と話していた。催しは市民団体「2000+7・平和」が主催し、8回目。(水川恭輔)

(2015年7月5日朝刊掲載)

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