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核廃絶や平和 催し続々 広島県東部 集会や企画展 若者参加も

 戦後70年の夏、原爆や平和をテーマにした催しが県東部で相次ぐ。主催者は「反戦、核兵器廃絶、平和への願いを地域から発信したい」との思いを込める。戦争を体験した人の高齢化が進む中、若い世代が参加するイベントも目立つ。

 広島原爆の日の8月6日、福山、尾道、三原の3市で地元の被爆者団体が慰霊式典を開く。神石高原町でも平和の集いがある。

 福山市では、ことし4月に被爆2世を会長にして発足した「市原爆被害者友の会」が、中央公園(霞町1丁目)にある原爆死没者慰霊碑前で式典を開く。若い世代に核兵器廃絶などへの思いを継承するため、大学生に司会を頼む。藤井悟会長は「被爆者の無念を知り、反戦への思いを新たにする機会にしてほしい」と、幅広い市民の参加を呼び掛けている。

 神石高原町の集いは三和公民館である。地元の中学生が、井伏鱒二の小説「黒い雨」の舞台の一つとなった同町をフィールドワークした体験を発表する。祖父が被爆で亡くなった同町出身のタレント福本ヒデさんが平和をテーマに語る。

 7月28日の因島空襲、8月8日の福山空襲など、備後地域の戦災に焦点を当てた催しもある。

 尾道市因島重井町の因島高の生徒は7月17日、同校で因島空襲について学ぶ。福山市人権平和資料館(丸之内1丁目)は7月23日から企画展「福山空襲と戦時下の暮らし」を開く。田中淳雄副館長は「戦後70年の節目に、戦争を繰り返さないために過去の過ちから学んでほしい」と話す。

<戦後70年の戦争・平和に関する県東部の主な催し>

日時           催し                     場所
7月17日~ 9月23日 企画展「平和への証言」            大田庄歴史館(世羅町)
7月23日~ 8月30日 企画展「福山空襲と戦時下の暮らし」      福山市人権平和資料館
7月26日        世羅町戦没者追悼式              せら文化センター(世羅町)
7月28日        因島・三庄空襲70周年犠牲者追悼の集い    尾道市因島三庄町七区
8月 1日~10月12日 特別展「被爆70年 文学に描かれた8月6日」 ふくやま文学館(福山市)
8月 6日        慰霊式典、平和の集い             福山市、尾道市、三原市、神石高原
                                    町
8月 8日        原爆・福山戦災死没者慰霊式、         中央公園(福山市)              市民平和のつどい・市民平和大会        リーデンローズ(福山市)
8月22日        平和祈念式典                 三原市芸術文化センターポポロ

(2015年7月8日朝刊掲載)

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