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手紙や「赤紙」庄原巡回 庄原市がパネル展

 広島県庄原市は7日、同市総領町の総領自治振興センターで、「戦争と国民の関わり」をテーマにしたパネル展を始めた。8月21日まで、市内で巡回展示する。

 市は戦後70年に当たり、毎年開いている原爆パネル展以外にも開催しようと企画した。パネルは北九州市が作った約30枚。特攻隊員が出撃を前に「全身火の玉となりて敵艦船に突入する」と知人に宛てた手紙、シベリア中部のクラスノヤルスク第2収容所に抑留された兵士が家族に書いたはがき、「赤紙」と呼ばれた臨時召集令状などが並ぶ。

 亡くなった父親がシベリアに抑留されたという同町木屋の小島由佳利さん(60)は「父が生前、現地には終戦の知らせが届かなかったことや、部下には手を出さなかったのが自慢だと言っていたのを思い出した」と話していた。(山本堅太郎)

(2015年7月8日朝刊掲載)

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