×

ニュース

惨劇 日米戦艦は語る 呉の大和ミュージアム 開館10周年 特別企画展

 開館10周年を迎えた呉市の大和ミュージアムで、節目の年を記念する特別企画展「日米最後の戦艦展 戦艦大和とミズーリ」が開かれている。ことしは戦後70年でもあり、日米を代表する2隻の戦艦を通して太平洋戦争を振り返ってもらうのが狙いだ。

 黒く焦げてゆがんだ金属片に息をのむ。旧日本軍の特攻機の破片と部品だ。1945年、沖縄沖で米海軍のミズーリに突入し、こなごなになった。ハワイの戦艦ミズーリ記念館で展示している資料で、特別企画展のため5点を借り受けた。日本では初めての公開となった。

 大和の主砲砲尾を再現した縦3メートル、横2メートルの実物大模型も迫力がある。開発を担った旧呉海軍工廠(こうしょう)の技術に触れる図面や文書も豊富だ。

 東シナ海に沈んだ大和の生還者の手記、戦火を交えた日米のはざまに揺れた日系2世の手紙も展示する。

 来年1月31日まで開く。一般400円、高校生300円、小中学生200円。火曜休館だが祝日は開館する。(写真・今田豊、文・小島正和)

(2015年7月9日セレクト掲載)

年別アーカイブ