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県工卒業生 原爆の記憶 76~78歳の14人が冊子

■記者 山田太一

 県広島皆実高工業部電気科(現県立広島工業高、広島市南区)を1953年に卒業した76~78歳の14人が、原爆投下の日や終戦前後の体験記「小学五年生の頃の原爆の記憶」を冊子にした。

 現在の安佐南区などできのこ雲を目撃した話、中国東北部で原爆投下を新聞で知った両親が故郷を心配したエピソードなど、当時10~12歳だったそれぞれの記憶を掲載した。

 同年の卒業生が2005年夏に開いた懇親会がきっかけ。原爆や戦時中の体験が話題に上り、幹事の佐伯邦昭さん(76)=南区=が呼び掛けて同級生の会報で手記の連載を始めた。新たな体験談も募り、まとめた。

 B5判、28ページ。50部印刷し、母校などに寄贈する。佐伯さんは「子どものころの記憶を的確に描写した。当時の様子を知ってもらう機会になれば」と話している。

(2011年8月3日朝刊掲載)

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