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2実行委が概要発表 来月の原水爆禁止世界大会

 広島、長崎の両被爆地などで8月に開かれる二つの原水爆禁止世界大会について、日本原水協などと、原水禁国民会議などの各実行委員会は9日、それぞれ東京都内で記者会見し、大会の概要を発表した。

 原水協などの大会は来月2日、広島市での国際会議で開幕。核軍縮に熱心なインドネシアやキューバなど政府代表や非政府組織(NGO)関係者たち21カ国131人が出席する。続いて4日に始まる同市での開会総会では、俳優の宝田明さん(81)がスピーチする。

 高草木博代表理事は「被爆国の日本政府こそが、核兵器禁止条約に最も本気で取り組むべきだという声を掘り起こしていきたい」と抱負を述べた。

 原水禁などの大会は、脱原発もテーマに掲げる。福島県いわき市での福島大会で1日に開幕。4日に始まる広島大会では、日本が核兵器に転用可能なプルトニウムを原発の燃料として大量に保有している問題に焦点を当てる。

 井上年弘事務局次長は「核兵器だけ取り上げても問題の本質は見えない。原発が再稼働すれば核拡散の危険を高め、核兵器廃絶の実現を遠ざける」と訴えた。(藤村潤平)

(2015年7月10日朝刊掲載)

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