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広島復興の歴史を漫画に 中国放送 広島市に150冊寄贈

 中国放送(広島市中区)が被爆70年に合わせて企画した「まんがで語りつぐ 広島の復興」が10日、全国発売された。原爆で壊滅したまちの営みを取り戻そうとした市民の奮闘を分かりやすく描く。同日、畑矢健治社長が広島市役所で松井一実市長に150冊を寄贈した。市は全市立小141校に置き、読んでもらう。

 序章に続き10章立て。インフラや学校の復旧、復興を、関わった人物の姿を交えて取り上げている。銀行の章では、原爆投下時、日本銀行広島支店の金庫室内に置いていた水がめの水が蒸発し、熱による紙幣の消失を免れたという話を紹介。2日後から支店内で12行が順次営業を再開し、通帳や印鑑がなくても払い戻しに応じた様子を伝える。

 地元企業の成長や、ひろしまフラワーフェスティバル(FF)の開催経緯にも触れている。この日、松井市長に目録を手渡した畑矢社長は「復興の歴史は意外と知られていない面も多い。多くの子どもたちに読んでほしい」と話した。

 小学館から発売し、全国の主な書店で扱っている。モノクロ256ページ、1944円。(岡田浩平)

(2015年7月11日朝刊掲載)

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