英議会で被爆初証言へ 広島の梶本さん ネット電話
15年7月14日
広島市西区の被爆者、梶本淑子さん（８４）が１６日、インターネット電話「スカイプ」を介し、核兵器保有国の英国議会向けに自らの体験を証言する。英上院の関係者が企画。国会議事堂内の委員会室で、上下両院の議員や非政府組織（ＮＧＯ）メンバーが聴く。広島市によると、英国議会での被爆証言は初めてという。
平和首長会議（会長・松井一実市長）の核兵器廃絶の取り組みを知った英上院（貴族院）顧問の男性が今春、会議事務局の広島平和文化センター（中区）を訪問。スカイプを利用した被爆証言に興味を持ち、開催につながったという。上院議員の主催で、約７０人の参加を見込んでいる。
当日はセンターの小溝泰義理事長のあいさつに続いて、梶本さんが通訳を交えて体験を伝える。１４歳の時、爆心地から２・３キロ離れた学徒動員先の軍需工場で、飛行機のプロペラを作る作業中に被爆した。「相手は核兵器を減らしていく力を持った人たち。行動に移してもらえるよう心を込めて訴えたい」と話している。
センター担当者は「核保有国の議会で証言できる貴重な機会だ。先方はさらなる連携にも意欲を見せており、核兵器廃絶に向けた確かな一歩となれば」と期待している。（田中美千子）
（２０１５年７月１４日朝刊掲載）
平和首長会議（会長・松井一実市長）の核兵器廃絶の取り組みを知った英上院（貴族院）顧問の男性が今春、会議事務局の広島平和文化センター（中区）を訪問。スカイプを利用した被爆証言に興味を持ち、開催につながったという。上院議員の主催で、約７０人の参加を見込んでいる。
当日はセンターの小溝泰義理事長のあいさつに続いて、梶本さんが通訳を交えて体験を伝える。１４歳の時、爆心地から２・３キロ離れた学徒動員先の軍需工場で、飛行機のプロペラを作る作業中に被爆した。「相手は核兵器を減らしていく力を持った人たち。行動に移してもらえるよう心を込めて訴えたい」と話している。
センター担当者は「核保有国の議会で証言できる貴重な機会だ。先方はさらなる連携にも意欲を見せており、核兵器廃絶に向けた確かな一歩となれば」と期待している。（田中美千子）
（２０１５年７月１４日朝刊掲載）
