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安保法案授業 教育長謝罪 山口知事 問題視せず

 山口県の村岡嗣政知事は14日の記者会見で、安全保障関連法案を取り上げた柳井高(柳井市)の授業をめぐり、浅原司教育長が自民党県議の指摘に謝罪した答弁について「特段の異論はない」と述べ、問題視しない考えを示した。

 授業は、生徒が全国紙2紙の新聞記事などを参考に法案への賛否と理由を表明し、最も説得力のある意見を選ぶ模擬投票をした。県議会の最大会派・自民党の議員が3日の一般質問で「政治的中立性があるのか疑問」と指摘。浅原教育長は「配慮が不足していた」「学校への指導が不十分だった」と答えた。

 村岡知事は、浅原教育長の答弁を「現状の課題認識の発言で、受け止めとして理解できる」とした。同時に表明した有権者教育の指針作成には「政治的中立性の確保や適切な資料の扱いで、県教委がガイドラインを示すのは必要だ。他方で教育現場に事細かく指摘するのが良いのかどうか、問題もある」と述べ、作業を適切に進めるよう促した。

 自民党県議の質問には「主権者教育をどう進めるか議論はあっていい。それを受け止める県教委がしっかりと独立性を保って運営するのが重要だ」と強調。授業内容の是非には「詳細を承知しておらず、コメントは控えたい」と述べるにとどめた。(村田拓也)

(2015年7月15日朝刊掲載)

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