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原発30キロ圏 4市の避難計画改定 島根県が本年度 要援護者の対策も盛る

 島根県は本年度、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の事故を想定した原発30キロ圏の松江、出雲、雲南、安来の4市住民の避難計画を改定する。避難時に放射性物質の付着の有無を調べるスクリーニングの地点を明記するほか、自力での避難が困難な要援護者の避難対策も盛り込む方針。2012年11月策定の同計画の改定は初めて。(秋吉正哉)

 県が出雲、雲南、安来の3市の30キロ圏外を条件に選定を進めているスクリーニング地点を決め、住民が通過するよう避難ルートを修正する。13年2月の国の指針改定を受け、原発事故の進展に応じて住民が段階的に避難を始めるタイミングも盛り込む。

 尾道方面に避難する計画の松江市古志原地区の住民が、ことし3月に全通した中国やまなみ街道(中国横断自動車道尾道松江線)を経由するようにするなど、道路事情の変化に合わせた変更も加える。それぞれ定めた避難先は変更しない。

 県が年内にまとめる要援護者の詳細な人数や避難に必要な車両数の調査結果も反映させたい考えだ。

 県避難対策室は「策定から3年近くたち、実情と合わない部分が出てきた。必要に応じて改定し、計画の実効性を高めたい」としている。

(2015年7月15日朝刊掲載)

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