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安保法案 成立阻止訴え 那須さんらアピール 山口県議ら208人賛同

 児童文学作家の那須正幹(まさもと)さん(73)=防府市=たちが15日、山口県庁で記者会見し、同日の衆院特別委員会で強行可決された安全保障関連法案について「子どもや若者がいつ、戦争に駆り出されるか分からない状況だ」と述べ、成立阻止を訴えた。

 会見では、那須さんたち5人が県民に呼び掛けた「安倍内閣の進める『戦争法案』の成立に反対する」アピールに、大学教授や県議たち208人が名を連ねたと紹介。賛同者名簿を14日、自民党本部や首相官邸にファクスしたと報告した。

 3歳の時に広島市西区で被爆した那須さんは「子どもの時、友達と『なぜ大人は戦争に反対しなかったのか』と話した記憶がある。5年後、10年後に同じことを言われないよう、息の長い闘いをしたい」と語った。

 呼び掛けでは、県労連や共産党県委員会など13団体でつくる「平和・民主・革新の日本をめざす県の会(県革新懇)」が事務局を担った。福江俊喜代表世話人(74)=防府市=は「強引な採決は許せない」と語気を強めた。

 呼び掛け人で、物理学が専門の増山博行山口大名誉教授(67)=山口市=は、同大の教職員や卒業生たち210人が賛同したアピール文も公表した。法案撤回を訴える内容で「戦争から学生を守らないといけない」と訴えた。(村田拓也)

(2015年7月16日朝刊掲載)

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