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原発是非 主張食い違い 原水禁・連合核禁会議 広島で平和大会

 原水禁国民会議、連合、核禁会議主催の「核兵器廃絶2011平和ヒロシマ大会」が4日、広島市中区の広島グリーンアリーナであった。共闘する核兵器廃絶と被爆者援護の充実へ運動強化を確認。ただ原発の是非については、福島第1原発事故を受けて主張の違いが際立ち、今後の共催に課題を残した。

 労組員ら6500人(主催者発表)が参加。原水爆禁止世界大会の広島大会開会式と位置付ける原水禁は、川野浩一議長があいさつで「原発、エネルギー政策をどうするかわれわれの使命感が問われている」と訴えた。

 一方、「原子力エネルギー政策の凍結」の立場を取る連合は南雲弘行事務局長が「原発の信頼は失墜し、原子力利用を含むエネルギーの在り方が問われている」と言及するにとどめた。

 3団体は2005年から大会を共催。「核兵器廃絶」と「被爆者援護」で共闘を続けている。採択した「平和アピール」に「脱原発」の表現はなかった。

 「原子力の平和利用」を推進する核禁会議の谷藤悦史議長代行は、閉会あいさつで原発事故に触れなかった。終了後、「エネルギー政策について今後、組織内で議論する。3団体の共闘関係はその後の話だ」と語った。(岡田浩平)

(2011年8月5日朝刊掲載)

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