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学生・ママにも拡大 広島県内で計画 審議に違和感 安保法案衆院通過

 安保関連法案の国会審議に違和感を持つ大学生や法案に反対する子育て中の女性たちが声を上げ始めている。将来への危機感を募らせ、近くデモ行進を計画する。

 広島大(東広島市)の学生は「大事なことはみんなで決めたい」とのメッセージを掲げ、20日に東広島市内をデモ行進する。呼び掛け人の6人は友人同士。法案について話し合ううち「違憲という声を無視し、数の力で可決してほしくない」「議論が熟す前に成立期限を設ける審議でいいのか」と疑問が強くなった。

 「デモは何だか怖い」と感じていたが、「無関心はいけない」と今月から行動を開始。デモ行進の許可の取り方を教員に相談し、広島市であったデモにも参加した。20日は午後3時に東広島キャンパスの中央口バス停を出発し、市役所付近まで約4キロを歩く。

 大学院生の永井悠大さん(25)は「いろいろな意見があって当然。ただ、時間をかけて話し合い、合意形成する必要がある」と、デモでは多様な意見が出る場にしたいと考えている。

 広島市内の20、30代の女性たちでつくる市民グループ「はぷどん」は19日午前11時半から、広島市中区の元安橋から金座街商店街までデモ行進する。

 西区の団体職員弘中孝江さん(29)や子育て中の母親たち4人が「若者が戦争に連れて行かれる世の中になってしまう」と6月末に結成した。弘中さんは「明確に反対だと言わなくても、安倍政権のやり方に不安を感じている人は多いはず。デモ未経験の人にも参加してもらい、廃案を訴えたい」と話している。

 両団体はフェイスブックやツイッターでデモへの参加を呼び掛けている。(新本恭子、加茂孝之)

(2015年7月17日朝刊掲載)

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