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御調高がアート交流 テーマは「平和」 書道部3人 宮城へ/美術部2人 長崎へ 尾道

 広島県尾道市の御調高の書道部員と美術部員が、宮城県や長崎県の高校を訪問し、アートを通して交流する。戦後70年のことし、御調高は生徒全員が町内の被爆者や被爆2世から体験を聞くなどして学んだ。書と絵で平和への思いを伝える。

 書道部員3人は19日に宮城県気仙沼市の気仙沼高を訪ね、書道パフォーマンスを披露。「恐怖におののき すべてを失った あの日 多くの悲しみと 絶望的な現実を知った。心に傷を負いながらも 共に支え合いながら これからの未来が 平和でありますように」と書く。3年高上舞さん(17)は「支え合いの大切さを表現したい」と話す。

 美術部員2人は8月9日、長崎県西海市の大崎高で御調高の平和活動などを報告する。訪問に先立ち、部員有志が縦2・5メートル、横5メートルのキャンバス2枚に被爆体験からイメージした絵を制作。2枚ともスペースの半分が空白の状態で大崎高に送り、同校の生徒に仕上げてもらう。完成した絵は両校が1枚ずつ保管する。大崎高を訪れる2年猿川瞭子さん(16)は「長崎の高校生の平和への思いを学びたい」と話す。

 御調高が、同校と同様に「ユネスコスクール」に認定されている気仙沼高と、教員の視察を昨年受け入れた縁がある大崎高に、生徒の交流を呼び掛けた。(村島健輔)

(2015年7月17日朝刊掲載)

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