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8・6広島で「父と暮せば」 天野さん、中区で読み語り上演会

 原爆がテーマの井上ひさしさんの戯曲「父と暮(くら)せば」の読み語り芝居を続ける愛知県安城市の天野達志さん(51)が8月6日、広島市で上演会を開く。「被爆70年の広島から、平和を願う気持ちを皆さんと発信したい」と話す。

 作品を独りで読み語るスタイルで、2009年から公民館などで上演会を続けている。広島で語るのは昨年6月以来2度目。通算では104度目となる。当日は中区大手町3丁目のレイノホールで午後7時開演。無料。

 東京でタクシー乗務員をしていた08年、この作品と出会った。当時は、3人の息子を抱えるシングルファーザー。題名にも引かれ、一読して元演劇青年の心が動いた。井上さんに独り芝居の許可をもらい、上演を始めた。

 今は故郷の愛知県に戻り、家業の農業を手伝いながら各地を回る。舞台活動を通じ「作品と自分とを重ねて家族の在り方も考え続けた」。ことし初めには別れた妻と復縁した。

 「特別な日に特別な地での舞台。声高な主張ではないが、戦争は絶対にいけないと心に響く作品。多くの人と思いを共有したい」と話す。天野さんTel090(1737)8429。(谷口裕之)

(2015年7月18日朝刊掲載)

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