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「塩分で配管が腐食」 米軍岩国基地 燃料漏れ 防衛局が原因報告

 山口県岩国市の米海兵隊岩国基地で1月、工事中の航空機給油設備から大量の燃料が地中に漏れた問題で、中国四国防衛局は17日、「大雨でステンレス製の配管が水びたしになり、地中の塩分で腐食して燃料が漏れた」との原因調査結果を山口県と市に報告した。

 防衛局の紅林昌調達部長が県庁と市役所を訪れ、県の大谷恒雄総務部理事と市の高田昭彦基地政策担当部長にそれぞれ説明した。紅林部長は「施工業者が雨水の流入対策や管内の洗浄などに配慮を欠いていた」とし、来年3月の完成をめどに復旧工事を行う考えを示した。

 防衛局によると、米軍の運用や他の工事への影響はなく、基地内で作業する全社に施工管理の徹底を通知したという。

 燃料漏れは1月20日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)からのKC130空中給油機部隊移転に伴って防衛局が発注した設備で発生。配管の3カ所から、最大で約1万5千リットルが漏れた。防衛局は当初、県に報告していなかった。(野田華奈子)

(2015年7月18日朝刊掲載)

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