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体験にじむ 多彩な表現 広島市現代美術館 被爆70年 特別展

 体験や人生のにじむ美術表現を通じてヒロシマを見詰める特別展「ライフ=ワーク」が18日、広島市南区の市現代美術館で始まった。被爆70年にちなんで企画した三つの特別展の第1弾。同館と中国新聞社の主催で、9月27日まで。

 被爆体験を市民が描いた「原爆の絵」のほか、13人の表現を紹介。シベリア抑留の記憶に向き合った香月泰男や現役作家の宮崎進さん、被爆遺品の衣服を写真に撮り続ける石内都さん、戦時下の物語を漫画風のタッチで描く後藤靖香さんらの優品が並ぶ。体験をどう伝え、他者と共有できるか、美術の可能性を問い掛ける。

 会期中、丸木位里・俊夫妻が約40年前に描いた同館所蔵の大作「原爆―ひろしまの図」の公開修復も見ることができる。(道面雅量)

(2015年7月19日朝刊掲載)

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