×

ニュース

[いくさの記憶] 被爆地へ平和学習バス 東広島の小中生 証言聞き思い新た

 東広島市の小中学生98人が21日、平和記念公園(広島市中区)を巡り、原爆の被害を学んだ。被爆者たちでつくる東広島市原爆被爆資料保存推進協議会が「平和学習バス」として毎年開いている。

 市立小中49校から2人ずつ参加、バス3台に分乗して出発した。広島国際会議場で被爆者の川本省三さん(81)=西区=の証言を聞いた。原爆で孤児となり飢えや寒さ、周囲の偏見に苦しんだ体験を真剣な表情でメモした。

 安芸津中2年南翔龍君(13)は「食べ物がなく亡くなっていった孤児の話を聞き、今は幸せだとあらためて分かった」と話していた。碑巡りをし、原爆資料館も見学した。

 同行した協議会会員11人のうち被爆者の御堂義之さん(79)=東広島市八本松町=は「体力が年々落ち同行は厳しい。でも子どもに戦争の愚かさを伝えるため続けなければ」と力を込めていた。(森岡恭子)

(2015年7月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ