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原爆の悲劇 紙芝居で 福山で26日披露 小中学生ら朗読

 福山市光南町の小中学生たち7人が26日、同市御門町1丁目の南公民館で、広島原爆を題材にした紙芝居をスクリーンに映す「スライド紙芝居」を披露する。光南町の被爆者の手記を基に、同町の中村寿秀さん(64)が「戦争の残酷さを次世代に伝えてほしい」と願って紙芝居を作った。

 学徒動員先の広島市内の航空機部品工場で被爆した女性(84)が主人公。息絶えた子を抱いた母親に水を求められ、助けられなかった経験などを、25分間のシナリオにまとめた。パソコンで描いた絵をスクリーンに映し、小中学生たちが朗読する。

 後半で、広島の復興の道のりや、核兵器をめぐる世界情勢も解説する。「誤らない道を選べる能力を磨いて」と呼び掛けている。

 中村さんは地元住民でつくる光南町一丁目光寿会の会長を務める。同会主催の3世代交流会で発表する。朗読を担当する城南中1年藤原陽太君(12)は「戦争をしないためには、戦争の恐ろしさを知る必要がある。心を込めて読み、命の大切さを伝えたい」と意気込む。交流会は午前9時~10時半、無料。(小林可奈)

(2015年7月22日朝刊掲載)

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