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愛テーマ イラン映画祭 初公開含む7作品上映 来月1日から広島

 「広島イラン 愛と平和の映画祭」が8月1~7日、広島市中区の「八丁座」で開かれる。日本初公開を含むイランの7作品を上映し、監督のトークもある。毒ガス被害者の支援や両国の草の根交流を進めるNPO法人モースト(広島市東区)が主催し、アニメ「ジュノー」も流す。

 昨年の東京国際映画祭でアジアの未来部門作品賞を受賞した「ボーダレス ぼくの船の国境線」は、緊迫する国境付近に放置された廃船で暮らす少年の過酷な日常を描く。「霧と風」は日本初公開。イラン・イラク戦争による攻撃で家も母親も失った8歳の少年の心象世界が紡がれる。同戦争での毒ガス攻撃によって体をむしばまれた元兵士と、高齢の母親の苦しみが重なる「母ギーラーネ」なども見応えがある。

 昨年に続く2回目の広島イラン映画祭は被爆70年にふさわしい作品を紹介しようと、モーストのメンバーが、テヘランでの映画祭に参加するなどして選んだという。津谷静子理事長は「どの作品も、それなしでは生きられない、根源の愛がテーマ。美しい風景、役者たちの表情の素晴らしさも味わってほしい」と話している。

 連日2作品を上映。来日予定の5監督が4~7日の上映後に語る。6日は「母ギーラーネ」のラクシャン・バニエテマド監督と津谷理事長、八丁座の蔵本順子支配人による座談会も。料金は1作品1500円(前売り1200円)。7作品通し券7千円。モーストTel082(223)0790。(広田恭祥)

(2015年7月23日朝刊掲載)

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