×

ニュース

「身近に感謝し平和つくろう」 山口集会で被爆者講演

 コープやまぐち(山口市)は23日、山口市で平和について考える集会を開いた。親子約60人を前に、広島市で入市被爆した林三代子さん(74)=防府市本橋町=が70年前の体験を話した。

 林さんは当時4歳。1945年8月6日、疎開先の呉市から原爆投下後の広島市に、叔父夫婦を捜す両親に連れられ入った。がれきの下でたくさん見た、熱線に焼かれ真っ黒になった遺体を忘れられないと話し、「病気がちになり心の傷も残った。差別が怖く、長く口をつぐんできた」と話した。

 被爆者が高齢化する中、「体験を伝えるのが使命と感じるようになった」と5年ほど前から被爆証言をするようになったという。「身近な人に感謝し、平和をつくろう」と呼び掛けた。参加者は、集会を前に核兵器と戦争の廃絶をアピールして山口市内を行進した。

 同市の良城小4年山田桧里さん(10)は「核兵器と戦争の怖さを感じた。県内の資料館に行って、もっと学びたい」と話した。(柳岡美緒)

(2015年7月24日朝刊掲載)

年別アーカイブ