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福山空襲継承 予告ビラでも 企画展スタート

 福山空襲と戦時下の暮らしについて伝える企画展が23日、福山市丸之内1丁目の市人権平和資料館で始まった。この日、同市北本庄の世良チトセさん(80)が福山空襲の予告ビラを同館に寄贈。会場にビラも並べられた。企画展は8月30日まで。

 1945年8月8日の福山空襲の予告ビラは、その8日前の7月31日に米軍が上空からまいた。市民に避難を促す内容で、同館にはコピーしかなかった。世良さんは「ビラを通じ、福山空襲があったことや、戦争がいかに悲惨だったかを知ってほしい」と願った。

 他に陶製の手りゅう弾、米軍の攻撃を避けるために側面を青に塗った住宅用電球など約30点を展示。空襲の目標となった軍事施設や、学徒動員の様子などを写真や絵を交えて解説するパネル31枚も並ぶ。

 田中淳雄副館長は「ひとたび始めると取り返しのつかないことになる戦争を二度と起こさないため、過去の過ちを学んでほしい」と来場を呼び掛ける。午前9時半~午後4時半。一般100円、高校生以下無料。月曜休館。(小林可奈)

(2015年7月24日朝刊掲載)

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