×

ニュース

「脱原発」推進で一致 原水協・禁 広島大会が閉幕

 日本原水協などと、原水禁国民会議などの二つの原水爆禁止世界大会は6日、それぞれ広島日程を締めくくる集会を広島市中区で開いた。核兵器廃絶とともに、福島第1原発事故を受けて「脱原発」を目指す運動の推進で一致した。

 日本原水協の大会は広島グリーンアリーナであり、約2千人が参加した。「原発からの撤退」を初めて盛り込んだ決議を採択した。「原発は核兵器開発と結び付いている」として原発からの撤退と自然エネルギーへの転換を求めた。核兵器禁止条約の実現に向けた署名活動や「核抑止力」との決別、被爆者援護の充実も強調した。

 日本平和委員会の佐藤光雄代表理事は「あらゆる核被害者と連帯し被害の根絶を目指そう」と呼び掛けた。

 原水禁国民会議の大会は中国新聞ホールであり、760人が参加。「脱原発」や非核三原則の法制化を目指して運動を強化することを確認した。

 川野浩一議長はあいさつで、核兵器廃絶で共闘する連合、核禁会議も「脱原発」へかじを切るよう要求。「第二、第三のフクシマをつくらないため今こそ行動を」と訴えた。「脱原発社会」の実現▽非核三原則の法制化▽臨界前核実験を含む全ての核実験の完全廃止―を盛り込んだヒロシマアピールも採択した。

 二つの世界大会は7日から長崎市に会場を移す。(金崎由美、岡田浩平)

(2011年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ