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路面電車 まちとともに1世紀 風景などパネルで紹介 原爆資料館東館 広島市中区

 路面電車と被爆前後の広島の風景を写真などで伝える資料展「電車 走る」が28日、広島市中区の原爆資料館東館で始まった。1912年の運行開始から戦前、原爆投下、復興…。約100年の歩みをパネル15枚で、地下1階の廊下の壁に展示している。9月30日まで。無料。

 原爆で跡形もなく焼け焦げた車両の姿や、運行していた63両が被爆した場所も示し、あの日の惨禍を伝える。被爆から3日後に一部区間で運行を再開した電車が、復興に向けた人々を元気づけたことも紹介している。

 開通時に走った記念の「花電車」や、1938年ごろの紙屋町交差点(中区)周辺など、当時を振り返る貴重な写真もある。

 日本路面電車同好会中国支部の加藤一孝代表(65)=南区=が監修し復興の歩みを記した。加藤代表は「路面電車はなくてはならない広島の動脈。まちと電車の移ろいを感じてほしい」と話している。(菊本孟)

(2015年7月29日朝刊掲載)

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